2009年 07月 16日
パワーは欲しいけれどもウェイトは欲しくない、、
自転車情報ポータルcyclingtime.comに以下のような記事を見つけた。
ツール・ド・フランス2009 stage7 カーマイケル・コラムVOL.7
ランスが登りで好走、その理由は減量にあり
ランス・アームストロングは世界選での優勝に見られるようにもともとワンデーレーサーとして一流の資質を持っていたが、癌にかかったことをきっかけに大きくウェイトを落とし、ステージレースをねらえる選手へと変貌した。もともとトライアスリートだったランスは、自転車選手としては不必要なほどの上体の筋肉を持っていたのだ。
自転車乗りは、相反した2つの命題を実現しなければならない。パワーを確保しつつウェイトを落とす。自転車に乗り始めた人なら、距離を増やすにつれて面白いように体重が減っていくだろう。最初、体脂肪がどんどん落ちていって、スリムになっていくが、同時に筋肉量も増してくる。初期にはこの働きで、基礎代謝も上がり、相互作用でもってウェイトが落ちてゆくのだが、乗り込んでゆくとある地点から急に落ちにくくなってくる。
ここが、体脂肪と筋量がバランスするところだ。脂肪は身体にとって免疫や体温、恒常性を維持するための大切な要素であって、身体は最低限の量を維持しようとする。筋肉も、強度の高い運動をするためには当然必要で、強い刺激を与えるほど増加する。
学生時代、私はもともと運動経験がほとんどない状態で自転車競技を始めているので、一人暮らしで栄養が十分でなかったこともあり、一時は53kg(168cm)ぐらいになったこともあった。おそらく、その時でも体脂肪率に関しては今とそれほど変わらないのではないかと思う。確かに、そこまで身体が軽くなると、山は飛ぶように走れる。急になればなるほど、周りの動きが鈍くなるのが分かった。太っていた身体が痩せていくのは気持ちが良かったし、それにつれて走りも軽くなった。しかし、体重を絞ると、耐久性が落ちた。短時間なら追い込めるのだが、ロングライドでは息切れしていた。回復力も下がり、いったん体調が下がると、再び乗れるまで時間がかかりすぎ、かえってパフォーマンスが落ちてしまった。
今思うと、この競技に関する総合的な知識が欠けていた。それぞれ我流でやっていたので仕方がなかったのだが、もっと安定的に体調を維持できる方法、健康を第一に考える方法を知っておくべきだった。なんだかんだいって結局は道楽でやっていることなので、健康で楽しく日常生活を送れなければ本末転倒だ。現在私が自転車に乗っている目的は健康増進であり、基礎体力をつけることであらゆる事を活動的に過ごすことを目的にしている。遊びも仕事も体力がなくてはめいいっぱい楽しめないですからね、、、。
ちょっと話がそれましたが、もともとの話。言い換えると、筋力は欲しいが、筋肉はいらない、、。そういう事になる。矛盾した話だが、自転車で速くなりたかったらこれを考えていくほかない。ということは、出力を出すために本当に必要な筋肉を集中して鍛えるということになるのだろう。
最近インナーマッスルについてよく聞くようになった。さまざまなスポーツ雑誌等でも、自転車が取り上げられ、単なるカロリー消費として意外にも、効果的にインナーマッスルを鍛えられるスポーツとして掲載されていた記事を読んだ。確かに、自転車選手は一流であっても、裸はムキムキであることはない。驚くほどスレンダーででこぼこのない身体をしている。それでいて凄まじい出力を連続で出す事が出来るのだから、目立たない内側や付け根の筋肉が発達しているのだろう。
私も、今回本格的に乗り出すに当たってポジションを大きく変えており、一瞬の踏みやすさよりも違和感なく長時間安定した力が出せるように調整している。そうすると自ずと疲れにくい大きな筋肉を動員するようで、大臀筋やハムストリングスが発達してくる。おかげで最近だんだん足が組みにくくなってきた。それでも全体としてみればいたって細い身体だろう。現在の体重は57~58kg、健康を第一に考えるとこのぐらいがベストだろうと思う。ヒルクライムの性能を目指して、もっと削ることも出来るだろうが、生活が変化するような無理はしない。道楽なんだから、気楽に楽しむのみだ。おお、『楽』が3つも出たな、、、。
by dynabooksx
| 2009-07-16 09:02
| レース、機材、うんちく