2009年 07月 07日
もうちょっと言わせてくれ
彼の遺書を読んだ。極めて理路整然としていて破綻のない文章だった。お前の考えていたこと、苦しんでいたことは手に取るように分かるよ。あんなに細かく正確に自分の内面を描写出来るんだからな、お前は。俺のブログ顔負けじゃないか。でも、それを一人で抱えたのは良くなかったんじゃないか? お前とこのことを語り合うことが出来なかった俺の悔しさがわかるか? こんな怒りは、どんなにペダルを踏んでもがいても消えないよ。ブログの名前も教えただろうよ。インターネット出来る環境になかったのか? お前の内面の葛藤はお前だけの特別なものじゃない。それを共有してどれほどの人間が救われるか、お前は知らないまま逝ってしまったんだよ。お前の人生が、周りの人間にとってどれほど価値があるのかを知らないまま自分勝手な思いで結論をきめてしまったんだ。俺の悔しさがわかるか。この夏、お前とゆっくりじっくり話すというのが、俺の中でかなり大きなイベントだったんだ。
今回よくよく考えた。かなり頭を殴られたような感じだよ。これまでもやりたいことをやってきたつもりだけど、もっとさせてもらうぞ。神様にはかなり大胆にいろいろお願いしてみるつもりだ。この神様は、根っこの所さえ間違っていなければ、たいてい何でも俺の願いを聞いてくれるからな、、、。お前を戻せってのは無理かもしれないけど、お前の心の願いを実現させる事はできるだろう。俺は止まらないよ。俺を創った方が命を奪わない限り、走り抜ける。俺の心を燃やして欲しい。どんなに燃えても消えない炎で焼いて欲しい。
もう、どこかにいっちゃったのか? お前の魂は。昨日の夜、約束を果たせなかったと俺の所に来るかもしれないと思って、おぼろ月夜を見ながら待ってたんだぞ。なんかやってきたような気もしたんだけどな。もう夜が明けてきた、お前がいなくてもちゃんと日は昇るんだな。
『追伸』
そうだ、お前はmustが嫌いだって書いていたな。『しなければならない』ってのは、強い使命感を表す言葉にも使うけど、その正反対の意味にも使うわな。普通、主体性を奪われるようなmustは誰でも嫌なはずなんだぞ。あまりにそういう局面が多く、迫られ脅迫されるように感じるかもしれないし、多くの人が当たり前に受け入れて当然のことだと受容しているように感じただろう。でもな、俺に言わせるとそういうやつは、戦うことを止めて牙を抜かれてしまった奴らだ。俺はそんなものぶちこわしてやるし、もしくは新しい意味づけでもってlilkeやwantというのに変換してやるんだ。そんなことは出来ないって人は言うだろう。俺は負けないよ。俺一人ぐらいはそうやって突っ張って前のめりに倒れてやるんだ。後続がいくらでも進みやすくなるようにな。
神は俺たちが、日々目的意識を持っていきいきと生きてゆくことを望んでおられる。対して『世』はうまく私たちの望みを叶えるように見せかけてはいるが、虚構の富を与え真の命を奪っていく。戦うことを止めていると、知らないうちに心の深いところまで絡め取られる。サタンの戦術のワンパターンだが、巧妙な所だ。こちらの警戒心を奪うように気配を消しながら戦を仕掛けてくる。かっこいいこと言ってるけれど俺も一人じゃ戦えないよ。お前の力が是非欲しかった、、、。繰り返しになるけど、大きな力になるはずの戦友を失ったんだ。
でも、今はまだ分からないけれど、お前の死がなんらかのうねりとなっていくのかもな。この喪失感と共にお前の事は忘れないぞ。ああそうだ。お前のおかげで一つすでに感謝しなくちゃならないことがあった。今回の葬儀で、これまでずっと心に引っかかっていても、どうしても出来なかったことが一つ出来たよ。その時々の状況はどうあれ、謝罪すべき所はしたほうが気持ちいいもんな。こんなことするの今回限りだろうけど胸がすっとしたよ。これまた自分勝手な話だけどね。とにかくありがとう。
by dynabooksx
| 2009-07-07 04:24
| 真也の視点