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隣人に関心を持つこと

最初から分かっていたことではあるが、事故から2ヶ月、ここに来て情報が流れ始めている。これ以上隠し続けても自分達にメリットはないと上の人間達が判断し始めたのだろう。それにしても常々自分の都合である。政治的判断だとか、国益だとかいうものは全てそうである。この世の支配の中にあるものである限りは、行動原理に同一の発生源を持つ。人間は、必死になって自分を弁護したり、自分の安全を求めたり、正当性を主張したりして、せめて少しでも確かだと思う多数の中に埋もれることでも求めなければ、生きてはいけない弱い生き物なのだ。

もともと日本の国土は狭いのだけれども、今回の事故で、福島の陸の孤島と呼ばれた片田舎で起きた事故が、日本はおろか世界を恐怖に巻き込むことになろうとは誰が想像しただろうか。狭い日本は、あっという間に汚染が広がっていき、現在も継続している。この段に至っても、事実を隠蔽するための嘘に対して、それが覆されたとしても、誰も公式に謝罪することもなく、現場で今このときも起きている、福島の被曝のことなどそっちのけで、責任の所在を明確にするという名の責任逃れに必死に奔走する、指導者と言われていたこの国の大人達。ここまで露骨にまぬけだとギャグマンガも真っ青だ。


5月23日4号機 煙問題についてのまとめ

昼間は見えないんだけれども、どうの夜に何か作業をされているようです。私も、原発建設時に作業に関わった人に、第一では夜毎真っ黒な廃液を垂れ流しまくっている話は以前から聞いていました。最近でこそトラブル隠しで騒がれてから、ある程度体裁は繕うようになりましたが、建設当初のやりたい放題は凄まじかったことでしょう。そういう所で私は生まれ育ったわけです。だからこそ愛しいのですが、、、。

狭い日本で、すでにかなり広範囲で汚染を受けたことはもう分かっているし、これからも進んで行くことはわかっている。太平洋に沈み去るかもしれない、泥舟日本丸。俺達も同じ乗員なんだから、もうこそこそ隠さないでいいよ。何も驚かないからさ。絶望的な状況の中でやれる限りの最善をしてくれているのも分かっている。でも、そんなに隠れてやっていたら、心がすさむだろう? 堂々とやろうよ。オールジャパンで、、。


なぜ、こんなにも日本人は自分のことばかりを考えるようになってしまったのだろう。これを『貧しさ』と言わずしてなんというのだ。必死に自分のことばかり考えずにはおれない、不安定な足場の上に立つ生き方の悲しさ。自分の必要が満たされ、隣の人の現状に関心を持つ、それが当たり前に連鎖していれば、今回のような事故は到底起きなかっただろう。泥舟は泥舟として一度完全に沈まなくてはならないのかもしれない。みんなテレビの報道を見るに耐えるかい? あっという間にこれまでのことが覆されて、じゃあ今までのは何だったんだ!! と怒りがこみ上げないかい? そういうことなんだ。動機、その行動原理がどこにあって、そういう活動、事象が出てきているかを見極めないとならないんだ。

普段から、隣の人に対してそういう関心というかセンサーを持っていれば、そんなこと難しいことじゃあない。当たり前に分かることだろう? そういうものを、いつの間にか投げ捨てて私達は来てしまったんだ。私も反省ひとしきりのところなんだけど、今回の片田舎で起きたあの事故で、強制的にではあるが、バラバラになっていた日本は一つに結び合わさろうとしている。いや、日本だけではない。海外のほうがむしろ目に見えて反応が大きいのではないかとさえ思える。こういう時代に今、私達は生きている。


これは、日本が戦後の『貧しさからの回復』をしている最中のひとコマなのだろうと思う。そしてこれから、では自分達はどのような社会をこれから理想として築いて行きたいのかという未来へのモデル、希望を求められてくる。あれからたった150年しか経っていない、世の中が大きく行き詰まって外圧に迫られた幕末にあっても、未来を夢見た若者達が、自分達の国の行く末のためにと命を散らせた。彼らの思惑どおりに明治維新が進んだかどうか私には分からない。ただ、差し迫った状況にあって初めて、大きく変化することが出来るということは事実であろう。間違えていたのであれば、それを認めて修正すればよい。それだけのことだ。人間が何度も間違えをすることは歴史が証明している。そしてそこから立ち直って、次の時代が開かれることも分かっている。


放射能が混じっているかもしれない雨を見ながらこれを、ベランダで書いている。この汚れているかもしれない雨が、私達の罪を洗い流してくれることを願っている。そして汚れは雨とともに流れ去り、新しい季節が到来するのを待っている。



いちおうこんな情報もありましたね。参考までに、、、。でも、津島でそんなことやってウサギちゃん育てて自分の身が大丈夫かい? 飼い主さん?? それが心配だよ俺は。まぁ、俺も同じことやりそうな同類人種だけどさ、、、。

by dynabooksx | 2011-05-23 10:04 | 真也の視点

真也の歩み、愛理の子育て日記。私たちは福島第一原発5kmの双葉町民。時代は動く。私たちはその目撃者になる。画像のペレット&薪ストーブは、真也の施工作品。新天地を暖かく燃やし照らしてくれる。
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